蒼白な顔をしたは俺の顔を見るなり、廊下を走り去った。 いや、青い顔をしてんのは俺様の方だ。どっかのチビに試合に負けて、髪を失った上に(彼女)にも逃げられんのか? ナイトメアにねがいこめ 「・・・どんまい」 後ろにいた忍足が慰めるように俺の肩に手を置いた。 「黙れ」 忍足の手を素早く振り払って俺はポケットから携帯をとりだす。 そして””の文字を探して電話をかけた。 たっぷり二十秒、コールを鳴らしておそるおそるというのが 手に取るようにわかるようにが電話にでた。 「・・・はい」 「お前なに人の顔みた途端に逃げてんだよ、ああ?」 「・・・」 「・・・」 「あんなの跡部じゃない」 がボソリと呟く。 「あれは間違いなく、俺だ。」 「じゃぁ、あたしの跡部じゃない」 「それは 別れてぇと言いたいんだな?」 「・・・とりあえず、髪が伸びるまで距離を置いてください。」 「無理だ。俺は今すぐにでもお前に会いてぇ」 「うえっ!?キャラまで変わったの!?」 今まで試合だなんだかんだで ずいぶんと会ってなかったのに逃げられてたまるか。 「いいか、お前絶対そこから動くなよ?」 それだけ言うと 俺はの返答を待たずに電話を切った。 の居そうな場所なんざ簡単に予想がつく。 お前に別れるとかそんな選択権はねぇんだよ。怯えた顔で立ちつくしてるであろうの様子を想像して、そう思う俺の足は軽かった。 ----------------------------07.09.19 |