「遅刻してごめんなさい」
「よーし、。青学の不二との2ケツで試合会場にかけつけるとは良い度胸じゃねーか。」
「だって、シュウが、ぁ不二周助が敵を動揺させようって・・・」


あたしの言い直しに、跡部がイラッとした顔をした。怖い



「で、お前はその作戦に荷担したわけだな?」
「むりやり・・・」
「お前は青学の不二と付き合ってんだってなぁ?」
「はい」
「だがお前はどこのマネージャーだ?」
「氷帝です」
「お前の応援すべきチームはどこだ?」
「氷帝です」
「わかってんのか?」
「もちろんです」


「ちなみに不二は近くにいるのか?」
「見えないけど・・・多分陰で笑ってるかと・・・」




そう答えた瞬間に、跡部の腕があたしの背中にまわった。
あっという前に跡部の鍛えられた胸板があたしの視界を覆う。
なぜかあたしは跡部に抱きすくめられていた。





「ぎゃ!!」
「これであの天才も動揺だな」


跡部がしてやったりという顔で笑う。



(私も動揺したんですけど)


ドキドキする胸を押さえながら、お前のあの勝ち気な彼女に見られてたらどうするんだとチラリと周りを見渡す。
どうやら跡部の彼女は居ないようだ。
ついでに不二も探してみたけど、彼の姿も見あたらない。けど、不二の事だからどこかで絶対見ていると思う。




不二の「二人でイチャイチャして氷帝を動揺させちゃおうよ」



今朝、跡部に叱られるからと散々嫌がってるあたしに言った、悪魔の様な笑顔を思い出しながら、同じ笑顔で帰りはすっごく怒られるんだろうなぁ。と憂鬱になった。




--------------------------2009.05.25
不二のドSさがほんとに好きです。