キスしたくなる時
















「あんた昨日の夜どこおった?」
「ケンヤん家やで?」
「嘘や、女の子と遊んでたやろ」
「え?何、急に」
「もうええって」
「行ってへんよ」
「その子、うちのバイト先におる子やってんけど?」
は俺よりその子信じんの?」
「あたりまえやん、蔵之介節操なさすぎんもん」
「そんなことないよ、一筋やで」
「そういうことよう言えるわ」
「ほんまやもん」
「めっちゃむかつく!」




「・・・なぁ、キスしてもええ?」
「はぁ!?」



(怒ってる顔まで愛おしいのは君だけです)





















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「シンデレラはあたしでしょ」
「うんうん」
「で、意地悪な継母は跡部先輩」
「まぁそうだね」
「そんでー姉はーぁ、・・・」
「(ニコニコ)」
「滝さんかなーぁ」
「はまり役だね☆」
「そんでネズミが滋郎先輩とがっくん先輩で」
「うんうん、(楽しそうだなぁ)」
「で、王子が日吉君」
「ええー!?俺じゃないの?」
「ちょうたろは魔法使いだよ、超ハマってんじゃん」
「俺、寝てるに容赦なくキスできるよ」
「それは眠りの森の美女だよ?」
「そんなの関係ないね、証明してあげるよ、ホラ」


「・・・!あたし今寝てませんけど!!」






















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「おえ、」
「うん?」
「携帯貸せ」
「はぁ?なんでよ」
「さっきからメールばっかやんけ(しかもハニカミながら!)」
「んーちょっと待って、もうちょいで終わるから」
「あかん。俺とおんのに。」
「えー」
「!!!(またはにかんだ!!)」
「あっ!!」
「なんやねん、誰とメールしとんねん」
「ちょっと、光、勝手に・・・!」
「・・・・・・」
「しかも読むし!」



「・・・・・・なぁ」
「うん?」
「ちゅうしていい?」



(メールの内容は想像におまかせします)











 











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「・・・」
「・・・」
「なぁ、それおもろい?」
「うーん、まぁまぁ」
「ほな読み終わったら貸して」
「んー」



「ちょぉ、爪切るからゴミ箱とって」
「よっと、はい」





「いた」
「え?なに?」
「いや、爪と一緒に身も切ってもた」
「どれ?うわいたそー」
「・・・・・」
「あほやな侑士」
「・・・・・」
「・・・・・」



(最後の間でキス。)




















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「うっわ、あっくんて中学ん時にもう頭マッキンキンじゃん!」
「ああ?お前アルバム勝手に見るんじゃねーよ」
「いいじゃん。ませてんねぇ」
「そん時付き合ってた女がやったんだよ」
「えっうっそ。彼女に色ぬいてもらったの!?」
「あー」
「え、何それ、超仲良いじゃん」
「・・・(めんどくせ)」
「え、ショックー。あっくんは硬派だと思ってたのに!」
「・・・」
「えーどの子?」
「・・・その、はしの女。」
「えーかわいっ!めっちゃギャルいけど可愛い!えー昔の彼女かわいいとか〜〜あっくんの脱☆チェリーの相手?」
「だまれ」
「えーねぇ、この子今なにしてんの?」
「子供できてる」
「えー超そんな感じ!」
「・・・・・・」
「ちょっと間違ってたらあっくんが旦那じゃん!あっぶねー!」
「おまえ、ちょっと黙れ」



(唇でふさぐ。)
























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「え、はぁ?何を?」
「だからキスしろよ。今ここで」
「・・・調子にのるなよ、このやろう」
「調子づいてんのはお前だろ?昨日、山吹の男と遊んだってな」
「・・・(調子にのるなよ、このやろう)」
「千石に聞いたぞ、アーン?」
「・・・(あの男千石の知り合いだったのか!)」
「俺様がいながらよぉ?」
「ええーごめん」
「たりねぇなぁ」
「ご、め、ん、な、さ、い、」
「お詫びのキスは?」
「学校だもん」
「関係ねぇよ」
「えー や、だ」
「お前に拒否権なんかねーよ」
「ごめんって、ね?ゆるして?」
「あ、わりぃ。今ので冗談じゃ済まなくなった。」
「!」








キスキスキス




2009/10/26